著者:野呂重雄
発行年月:2021年 3月
ジャンル:文芸/哲学
判 / ページ : A5判変形/584頁
ISBN978-4-88866-654-1 C0010 ¥3600E

定価 (本体3600円+税)


イロニーでつらぬかれた実験的哲学小説

本書は、ありふれた日常、ありふれた世相を題材に、著者自らの強烈な喪失感にもとづき、人間の弱さが強さをこえ、権力的になれない人間が権力的強さをこえ生きていく方途を、カフカと後期フッサールへの全面的共感に根ざし、存在論をバネにして「後ろ向きに生きる」意味を問う。