葉書に書いた人物スケッチ
2022年10月5日
雑誌『Number』『文藝春秋』などの編集長を歴任した著者が、コロナ禍に「ふと、かつて取材した人、先生、友人知己のことを葉書一枚に一人ずつ書き留めて、誰に出すあてもないので妻宛にしてポストに投函してみようと思った」計368枚の葉書から、いきいきとした人物像が伝わる。
わたしと日本の七十年 −オランダ人銀行家の回想記−
2022年8月4日
昭和25年、作家志望のナィーブな青年はオランダの国際銀行のバンカーとして、戦後の傷跡を色濃く残す日本へ降り立った。最初の赴任地神戸を皮切りに大阪、東京と転勤し、ほぼ昭和の日本の歩みを共にした。その間、市井の人、時代を代表する人などとの交流、見合い結婚した妻、豊子との出会いと暮らしなどを織り交ぜて、今日に至る70年を回想する。
ロンドンで出版され、好評を博した、 “THE CALL of JAPAN”待望の翻訳!
メキシコ文化の機能不全 パンデミック・T-MEC・文化財
2021年12月1日
本書は概説書ではない。しかし、文化に関する法律への度重なる言及に加えて、近代国家の創設以来の文化財の擁護における国際的行動の引き金になる日常的な事実の語りによって、読みやすい内容になっている。 また、著者のこれまでの著作の中で取り上げられているメキシコ及び世界の芸術的背景は、著者が数十年に亘って取り組んできた分野での権威をも示すものである。サンチェス=コルデロの著作は、様々な政権の教育文化政策の懈怠を超えて、官僚制度の怠慢及びその尊大さを常態化する社会的無関心への戦いの必要性を警告する自らを含めた人々の重要な存在を立証している。(『プロセン』編集長ホルヘ・カラースコ=アライサガ、本書「序文」より)